【Mānoa】虹の伝説 《後編》

マハナとカハラオプナが幸せな日々を過ごしていた頃、島に大きな津波がやってきました。

その津波はカウヒを焼き殺したイムまでも飲み込んでいったのです。

そして引き波に乗ってカウヒの骨は海の中へ・・・

するとサメの神ホアリイの血を引くカウヒの骨は海の水を得て凶暴な巨大サメに生まれ変わったのです。

カハラオプナをうらむ巨大サメと化したカウヒは海の中でカハラオプナを襲うチャンスをじっと待っていたのです。

それを知った父親カハウカニと母親トゥアヒネはカハラオプナに言いました。

「海はとても危険なところです。決して近づいてはいけませんよ。」

しかしある時、あれほど近づいてはいけないと言われた海に行ってしまったのです。

こともあろうに、海の中で遊ぶ友人を羨ましく思い「少しだけなら良いだろう・・。」と海の中に入ってしまったのです。

海の中でじっとこの時を待っていたカウヒはチャンスとばかりに大きなサメのアゴでカハラオプナを襲ったのです。

本当に命を失ってしまったカハラオプナ。

今度ばかりは守護神プエオも夫のマハナもカハラオプナを甦らせる事は出来ませんでした。

カハラオプナとマハナの幸せは長く続く事はなかったのです。

実の娘を亡くした母親トゥアヒネもそれはそれは悲しみました。

毎日毎日、涙は枯れることなく泣き続けました。

そして娘を思う悲しみの涙は、マノアに霧のように美しく

それでいて､もの悲しい涙雨を降らせるのでした。

【歌詞の説明】
ヴァアヒラの丘は霧雨と靄がたちこめ
　とても美しかった
私は最愛の女性をこの胸に抱いている
　美しいトゥアヒネを

トゥアヒネ　あなたはなんて素晴らしいんだ
トゥアヒネ　あなたはなんて美しいんだ

マノアに住むあなたはマノアを
　美しく飾り立てる

トゥアヒネ　あなたはなんて素晴らしいんだ
トゥアヒネ　あなたはなんて美しいんだ
トゥアヒネ　あなたを愛しています

＊この説明は著者の独自解釈であり、作者の思いと相違することがあります。

その後、カハラオプナの命を奪ったサメの化身カウヒはカハラオプナが無実であった事を知りとても後悔しました。

しかし神はカウヒにヴァアヒラ の丘で顔をそむけて永遠に横たわるように命じました。

嘘の噂を流したカウヒの友人ふたりにも罰として山の冷たい雨と風にうたれ続けるように命じました。

そしてあまりに悲しむ母親トゥアヒネ と マハナ に神は言いました。

「カハラオプナは死んでしまったのではなく、マノアの虹の女神に生まれ変わったのです。」

その時、、空には美しい虹がかかっていました。空には美しい虹がかかっていました。

そして神は､マハナが生涯を終える時、必ずカハラオプナのもとへ連れていく事を約束したそうです。

マノアに輝く虹の端に座る美しいカハラオプナのもとへ。

【歌詞の説明】
僕にはこの島に特別な場所があるんだ
気持ちが落ち込んだり　ひとりになりたい時に 行く んだ
ひとりで考え事をしたくなった時にピッタリなんだよ
霧雨の降るマノアは僕をそっと包み込んでくれるんだ

美しい雨が降るマノアでまた僕と一緒にいてくれるかい？
霧の雨が降るマノアで美しい君といられたらどんなに幸せだろう

実はね　僕は最近出会ったあの女性のことが
とても気になっていたんだ　
もっと彼女のことを知りたいってね
僕たちは雨のマノアをゆっくり歩きながら
たくさんの話をしたんだ
そして僕らは冷たい雨が降る中　強く抱きしめあい
「またここで必ず会おうね 」って約束のキッスをしたんだ

美しい雨が降るマノアでまた僕と一緒にいてくれるかい？
霧の雨が降るマノアで美しい君とまたいられたら
どんなに幸せだろう

この美しいマノアで君と一緒にいたいんだ
霧の雨に飾られたマノアで

　僕は君といつまでも一緒にいたいんだ
　太陽が輝く日々よりも
　雨に濡れたこの美しいマノアで君と過ごしたい
　
　どうか誰も僕から 奪わないでください

　美しい君も　美しいマノアも

＊この説明は著者の独自解釈であり、作者の思いと相違することがあります。　

皆さん、
今でもトゥアヒネが泣くとマノアには虹がかかると言われています。
いつかマノアの虹に仲良く腰掛けるカハラオプナとマハナを見かけることがあるかもしれませんね。

「マノア 虹の伝説 」でした。

ハワイの神話につきましては口承で伝えられる事から様々な内容や結末があります。
本書の内容につきましても諸説ある中のひとつとしてご理解ください。
本文中の曲の対訳につきましては Daddy Hashimoto 自身が感じ取った独自の解釈であり作者の思いと相違することもあります。
また、一語一語正確に対訳したものではございません。
ご理解の上、ご了承ください。

Daddy Hashimoto