< 無実のカハラオプナ >
マノアの風の神カハウカニとマノアの雨の女神トゥアヒネを両親にもつカハラオプナという娘には婚約者がいました。
それはサメの神ホアリイの血を引くカウヒというプリンスでした。
彼はとても残忍で凶暴な性格でした。
カウヒは美しいカハラオプナを自分の妻にできることをとても喜んでいました。
しかしカウヒの友人たちは美しいカハラオプナをひとりじめにしあまりに自慢するカウヒを妬みこんな嘘をついたのです。
「おいカウヒ、カハラオプナは美しいレイを身にまとい私達を誘惑しに来たぞ。」
するとカウヒは怒り狂い無実であるカハラオプナの命を奪い土に埋めてしまいました。
カハラオプナの魂はさまよい、無実である事を訴え続けました。
するとカハラオプナのアウマクア(守護神)であるプエオという白いフクロウがそれを知り、カハラオプナを掘り起こし蘇らせたのです。
それを知ったカウヒは怒り狂い、またカハラオプナをコオラウ山脈のカアラというところに埋めてしまいました。
しかしプエオもまたカハラオプナを掘り起こし蘇らせました。
なんと5回も埋められては生き返りカハラオプナは無実を訴え続けたのです。
カハラオプナはカウヒに自分は無実である事を訴え何度も何度も詰め寄りました。
カウヒはそんなカハラオプナが怖くなり根が絡みつくようコアの木の下に埋めることにしました。
今度ばかりは守護神のプエオもカハラオプナを生き返らせる事は出来ませんでした。
カハラオプナの魂は今にも天へと登っていこうとしていたとき近くを通りかかったカモイリイリという村の首長マハナがカハラオプナのか細い声に気が付いたのです。
マハナはコアの木の根っこに絡まったカハラオプナを掘り起こし特別な蘇生術を使い甦らせました。
その後もマハナは秘密の洞窟の中で必死の看病を続けついにカハラオプナは元気を取り戻すことができたのでした。
カウヒの悪行を知った神はカウヒを大きなイムの中に入れて蒸し焼にしてしまいました。
それからマハナとカハラオプナは結婚し二人で幸せに暮らしたそうです。
しかしふたりは本当に永遠の幸せを得ることができたのでしょうか・・・。
虹の伝説《後編》に続く…(しばらくお待ちください)
【Music】Kahalaopuna
【歌詞の説明】
風の神と雨の女神から生まれた
マノアの虹の女神カハラオプナ
あなたはいつも美しく輝いていますね
マノアの広い空にかかる
美しい虹に佇むあなたの姿を見ていると
とても幸せな気持ちになるのです
それはマハナが 心からあなたを愛し そして ・・・
あなたはその気持ちに精いっぱい応えているからです
きっとプエオはそれを知り
あなたに枯れることのない美しさと
永遠の愛を与えてくれたのでしょうね
虹の女神カハラオプナに
虹の女神カハラオプナに
*この説明は著者の独自解釈であり、作者の思いと相違することがあります。
ハワイアンソングのウクレレシンガーです。
ハワイアンソングを紹介しながらハワイの伝説や歴史の物語もお伝えしていきます。